黒半纏と鮨道

鮨道。
その道は歩むのでもなく、探すのでもなく、続いてゆくものでもない。その道は、ただ一つ、極めるものである。しかしながら、極めた先に道は現れない。極めた後に道が開けているだけである。200年を超える鮨道。必死で 追いかけた黒半纏。鬼の形相で釣鐘を担いだ、もののふを追いかけた若者たちは、半纏の武士が仁王立ちする如く、力強く大地を踏みしめ、腕は侍刀以上に捌きを与える如く日夜研鑽の日々、童顔だった顔立ちも、ときに鬼面を被るが如く、修羅場を超えて、その道を極めし者たちとなった。これまでもこれからも極める日々は続く。